レイプゾンビ外伝
ハードコア・オブ・ザ・デッド

監督:友松直之

脚本:尾内幸司

出演:黒木歩、深琴、名無しの千夜子、
晴香いく、若林美保、雨宮留菜

ストーリー

 自然界のフィードバックか、あらかじめ遺伝子にプログラムされた絶滅回避本能か。性犯罪被害女性の何十倍とも言われる「ヤラせない女被害」で自殺するしかない男たちの反撃が始まった。童貞オタクをのぞく世界中の男たちが突然レイプゾンビ化。襲われた女は即死。頭を撃ち抜いても首を切り落としても死なないレイプゾンビを殺すには、急所を切り落とすしかない!生き残った童貞オタクたちはアキバ帝国を名乗り、手なずけたレイプゾンビをけしかけて、三次元女狩りをはじめる。壮絶な原罪のなすりつけ合いの果てに待ち受ける結末とは!?

レビュー

 「レイプゾンビ 新たなる絶望」で、ゾンビ映画というジャンルの枠組みを越えて「男女の断絶」という少しも共感出来ないテーマを描ききったこのシリーズであるが、何故ここにきて既に終わった作品の続編を作ったのか。実はそこには聞くも涙、語るも涙のエピソードがあったりする。「レイプゾンビ」シリーズを珍獣を観察するような感覚で鑑賞している自分と違い、このシリーズに心酔している熱狂的なファンというものが少なからず存在しており、本作の脚本にクレジットされている尾内幸司という男性もその1人だ。彼は脚本家志望であり、自分で執筆した「レイプゾンビ」シリーズのスピンオフの脚本を友松監督宛にメールで送り続けるものの、友松監督的には既に語り尽くされたこのシリーズの続編を製作することに乗り気では無かった。それに、映画製作には無茶苦茶お金が掛かる。言うまでもないが、友松監督の財布にそんな余裕などない。「一体いくらあれば映画が作れますか?」と友松監督に聞く尾内氏。映画製作に必要な最低限の金額を提示する友松監督。これで諦めてくれるだろう。恐らくそう考えていたのかもしれない。しかし、そこに予想外の答えが返ってくる。「そのお金、僕が出します

 というわけで、尾内氏は自費出版する為にコツコツと貯蓄していたお金を友松監督に引き渡し、友松監督も尾内氏の熱意に押される形で映画は製作された。初めて本作を鑑賞したのは渋谷での上映イベントであるが、正直な話、これは30分で終わる話を過去作の映像で水増工作して無理矢理80分に引き延ばした映画なのではないかと思った。けれども、新作撮影の為にどうかお金を出資してほしいと壇上で土下座する友松監督が面白かったので、それなりの満足感を得ることができた。その後、高円寺で監督主催の友松映画特集に本作が組み込まれていたので、仕事帰りに立ち寄って2回目の鑑賞を試みたのだが、疑惑は更に深まり、これは30分どころか15分で終わる話なのではないかと思うようになった。しかし、金曜の夜だというのに自分を含めて観客2人というエゲつない客入りの中、「今日も満員御礼ですねー!」と少しも手を抜かずに完璧なMCを務める友松監督が面白かったので、やはりそれなりの満足感を得ることができた。かつて、大槻ケンヂは映画化された「ステーシー」を「映画よりも監督の存在の方が面白い作品」と評していたが、この言葉は実に言い得て妙であると言える。
 
 そろそろ映画の話をしようと思うが、本作は「レイプゾンビ2&3」に登場したセックスレス夫婦や、血の繋がっていない兄妹、夢を追い続けるサラリーマンやモテない男子高校生、ストーカー気質のスーパーマーケット店員などにスポットを当て、レイプゾンビ化現象が起こるその日を描いた所謂ビギニングものになっている。それは分かるのだが、本作は全体的に説教臭いというか、主張が強いというか、とにかく今まで以上に戯言の多い作品になっている。例えば、ある兄妹は朝食を摂りながらこんな会話をする。少子化問題の解決にはレイプを合法化するしかない、と。一方、初デートにサイゼリヤを選んだばかりか割り勘まで要求してしまい、こっぴどくフラれたサラリーマンはこう語る。女性が活躍する社会になっても男性が食事を奢るという価値観だけが残っているのは可笑しい、と。よくダメな映画の典型的な例として「作品のテーマを登場人物が台詞で語る」というのが挙げられるが、本作はそんな風潮を真っ向から否定するかの如く、とにかく様々な登場人物が友松監督の代弁者となり、平気な顔で暴論を吐きまくるのだ。そのせいもあり、とにかく会話シーンがアホみたいに冗長。特に、女性教師を筆頭に、道行く主婦やリーマンが男子高校生をよってたかって糾弾していくシーンは尋常ではない長さであり、映画の大半は土手で男子高校生のチンコを切る切らないのバカ話終始しているといっても過言ではない。

 その後、主要人物たちが一斉にレイプゾンビ化し、1作目冒頭の曲が流れる中で手当たり次第に女たちを犯していくシークエンスは相変わらずの乱痴気騒ぎで股間を楽しませてくれるし枝切バサミでレイプゾンビの首やポコチンを切断して女優が血飛沫の顔面シャワーを受けるシーンもお約束の如く用意されているのでエログロ映画愛好家には抜かりのないサービスを提供しているといえよう。そして、「レイプゾンビ2&3」で悲惨な運命を辿ったセックスレス夫婦、シンジとマキのキャラクターのバックボーンをより掘り下げたメインストーリーは、このシリーズを追い掛けてきたファンならニヤリとできること間違いなし。バリケードを築いた薄暗い部屋で、2人が静かに結婚記念日を祝うシーンは「レイプゾンビ2&3」でも全く同様のシチュエーションがあったが、その後は本筋とはやや違った展開になり、夫婦が迎える結末もレイプゾンビ2&3」とは異なったものとなる。「レイプゾンビ 新たなる絶望」で、ノゾミがタイム…ではなくアクメリープをして歴史を改変する展開があったが、恐らくその影響で「レイプゾンビ」サーガの物語が微妙に書き換えられたのだろう、と真剣に考察をしていたら、友松監督から「アナザーストーリーだからそこまで考えて作ってないというお答えを頂いた。なので、このシリーズのファンは過去作との整合性とか辻褄は深く考えずに気楽な気持ちで本作をお楽しみ下さい。

 

   

 「レイプゾンビ2&3」のセックスレス夫婦が今回も登場     チンポをちょん切るイテテなシーンも健在です

 

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