血まみれスケバンチェーンソー

監督:山口ヒロキ

脚本:福原充則

原作:三家本礼

出演:内田理央、山地まり、佐藤聖羅、
奥田佳弥子、玉城裕規

ストーリー

 解体屋の娘として育った孤高のスケバン少女ギーコは、うぐいす学園に通う女学生。ある日、追試を受けるために学校へ行こうとした彼女を、同級生のマッドサイエンティスト・藍井ネロによって改造人間にされた爆谷さゆりが襲撃する。家業で培ったチェーンソーの技を駆使して爆谷を撃退したギーコだったが、そんな彼女に次々と新たな刺客が襲いかかる。

レビュー

 「ゾンビ屋れい子」「巨乳ドラゴン」に続いて実写化された三家本礼の同名ゾンビコミックの映画化。タイトルの通り、スケバンがチェーンソーで“改造死体”と呼ばれるバタリアンな連中を次々とチェーンソーでぶった斬って血まみれになるだけの話であり、ストーリーなんてものはあって無いようなもの内田理央演じる主人公のギーコは制服のスカートの下にフンドシを着用して素足に下駄を履いているが、何でこんな格好をしているかの説明は特に無い。何でチェーンソーを持ち歩いているのかの説明は一応あり、どうやら解体業で生計を立てている家の娘だからだそうだ。だからといって学校にチェーンソーを持っていく理由にはならないのだが、映画の大半がこういうふざけた調子で進行していくので、いちいちツッコミを入れていくと大変な労力を費やすことになる。

 学園にゾンビが溢れた理由は、ギーコのクラスメイトである碧井ネロという女子生徒が、生徒や教師を改造してしまったからである。ネロはクラスでのいじめにあっていて、世間への復讐のために学内をパニックに陥れたようだが、元はと言えばコイツがクラスメイトの飼い猫をぶっ殺してラジコンの戦車と合体させて玩具にしていたことが原因であり、こんなサイコパス女はいじめられて当然である。ネロが手掛けた改造死体は、口がトラバサミのように改造された奴や、生首に機械の足を生やした奴がいたりと無駄にバラエティに富んでおり、中でもチアリーディング部の女は指先から銃弾、股間からはミサイルを発射するとんでもない魔改造が施されている。余談であるが、「女子競泳反乱軍」ではヒロインが股間からレーザーを発射していたし、巨乳ドラゴン」ではゾンビ化したストリッパーが股間から火炎を放射していた。個人的な見解であるが、日本のゾンビ映画は股間から何かを出して攻撃してくる女が海外のゾンビ映画に比べて多いような気がする。

 ゴア描写に関しては、生首や大腸がポンポンと宙を舞うシーンが一応は用意されているものの、「片腕マシンガール」のようなTOKYO SHOCKシリーズの洗礼を受けてしまった今となっては圧倒的に血糊の量が足りてないし、アクション面でも主演女優の頑張りは伝わってくるが、正直ヌイグルマーZ」はおろか「お姉チャンバラ」にすらも及んでいない。そもそも本作におけるチェーンソーは、いかにも漫画チックなトゲトゲが付いたバカバカしいデザインであり、おまけに中盤では弾丸を発射したりブレード部分が伸びたりする余計なオプションが追加され、はっきり言って作り手のチェーンソー愛というものがまるで感じられない。ラストもギーコとネロによるチェーンソー同士のチャンバラという悪魔のいけにえ2」さながらの狂気に溢れたシチュエーションでありながら、今まで倒した改造死体が戦いを止めに入る展開が2度もあるので、テンポの悪さだけが目立ってしまい不完全燃焼で終わってしまっているのが非常に残念であった。

 

 

ゴアシーンは頑張ってるんだけど何だか煮え切らない

 

日本のゾンビ映画に多く見られるシーン

 

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