ビッグハンマー・マサカー
血しぶきの狂宴

監督:ステーシー・ダビッドソン

脚本:ステーシー・ダビッドソン

出演:アシュリー・ケイ、メラニー・ドニホー、
ペイトン・ウェッツェル、ダニエル・ジョーンズ

ストーリー

 工場跡地に建つ廃墟で、派手なパーティを企画した9人の男女。前乗りした彼らは準備もそこそこに、ビールを飲み、ハッパを吸い…とやりたい放題。しかし廃墟には恐るべき先客がいたのだ!ゾンビのような凶暴な2人の女を従え、超ヘビー級のバカでかいハンマーを振り回し、人間を殺戮する野獣〈=THE BEAST〉が…。果たして9人の男女は、その廃墟から、そのハンマーから逃げのびることができるのだろうか?!

レビュー

 タイトルの通り、ビッグなハンマー持った殺人鬼がバカな若者をミンチにしていくスラッシャー。バカな若者と書いたが、本作に登場するバカな若者はそんじょそこらにいるバカのレベルを遥かに超越しており、こいつらに比べれば「13日の金曜日」エルム街の悪夢」に出てくるバカが東大生にさえ思えてくる。見た目はどいつもこいつも「北斗の拳」で秒殺されそうなパンクファッションだし、交わされる会話は全て下ネタ。辛うじてまともそうな奴もいるが、どういうわけかそういう人間から真っ先にビッグハンマーの餌食になっていくので、後半はマジでバカしかいなくなるところがバカにはバカなりの悩みがあるようで、一際異彩を放っているモヒカンのバカは深刻なトラウマを抱えている。遡ること昔、とある女にフェラチオをしてもらったモヒカンは、口移しで自分の不味い精液を口内に送り込まれたことから、男女関係無く性器から分泌される液体を舐めることに過剰な拒否反応を起こすようになってしまったらしい。要するにフェラはさせるけどクンニはしたくない、ということである。こんなソープランド帰りの反省会で飛び交うようなバカ台詞にいちいち字幕を付けなければいけない翻訳家の人には心の底から同情してしまう。

 他にも、愛する男(モヒカンの兄)が他の女と寝ているところを目撃してしまった女は、悔しさのあまりビールに毒を入れて男に飲ませようとする。そんなことをしたら立派な殺人罪であるが、バカは後先を考えないので特に悩む様子もなく平気で相手に振る舞おうとするものの、色々あって結局それは未遂に終わる。その後、放置されたままの毒入りビールを誰かが間違えて飲む飲まないのアホみたいな寸劇が続くが、これがなかなか誰も飲まない。そこへ、性器分泌液恐怖症のモヒカンが、女とのビールイッキ飲み競争に負けたら女の股間を舐めるという世一代の大勝負が始まり、秒速で飲み干したモヒカンはオゲゲーッとゲロをぶちまける。ついに毒入りビールの伏線回収か!?と思いきや、モヒカンは単に飲みすぎてゲロっただけであり、直後に女の方が吐血して悶え苦しむ。そっちかよ!と思った矢先に突如現れたビッグハンマーによって豪快に瞬殺される女。この一連の毒入りビールのくだりに果たして何の意味があったのか我々には知る由もないだろう。

 特筆すべきなのは、やはり殺人鬼のビジュアルインパクトだろう。溶接工のマスクを被り、冗談みたいなデかさのハンマーで相手を力任せに粉砕するコイツの殺戮シーンは見ていて実に爽快であり、クライマックスでパーティーを楽しむ連中を手当たり次第ミンチにしていく様は、それまで散々バカ話に付き合わされたこちらのストレスをものの見事に解消してくれる。このラスト数分の展開こそが本編ともいえるので、最初の85分くらいは少々我慢して耐えてもらうしかない。殺人鬼の正体や動機が最後まで明かされない潔さといい、逃げ切った!おしまい!と言わんばかりの唐突な幕切れといい、悪魔のいけにえ」テイストをほんのり感じさせてくれる(本当にほんのりだよ!)のもポイントが高い。どうやら続編の製作も決定しているとのことなので、今度は是非、もうちょっと頭の良さそうな人を襲って欲しいことを願うばかりである。

 

   

     規格外のバカしかいない登場人物             豪快かつ爽快なゴアシーンだけは本当に素晴らしい

 

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