心霊写真部
劇場版

監督:永江二朗

脚本:福谷修

原作:福谷修

出演:奥仲麻琴、伊藤陽佑、上野優華、
工藤美桜、戸田れい、森田亜紀

ストーリー

 高校生の二宮佳夕は、ふとしたきっかけから写真部に入部。しかしその写真部は普通とは違い、心霊写真を専門に研究・調査する“心霊写真部”だった。持ち前の好奇心で、牧村部長や先輩のリリと共に調査を進めてゆく佳夕。時にミステリアスな少女のアドバイスを受けながら、心霊写真に秘められた恐るべき真実を紐解いてゆく。さらに、謎が謎を呼ぶ中、気付かないうちに巷を騒がせるマスク殺人鬼の影も忍び寄っていた…。果たして佳夕たちの運命は!?そして殺人鬼と心霊写真の関係とは…!?

レビュー

 DVDの販売成績がいまいちだったのにも関わらず、ニコニコ生放送のホラー映画特集で人気に火が点いたのをきっかけに、ファンによるクラウドファンディングによって制作された「心霊写真部」シリーズの劇場版。原作と脚本を手掛けたのは、ニンテンドーDSのソフト「トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説」で監督・脚本を務めた福谷修。学生時代にPSソフト「トワイライトシンドローム 探索・究明編」にドハマりしていた自分も、当然の如くゲーム機本体ごと購入してプレイしたが、初代のキャラを教師として登場させるというオリジナルファンへの目配せをしつつ、携帯電話を使いこなすゼロ年代の女子高生たちを主人公に都市伝説をメインテーマにした物語は決して悪くは無かったものの、旧作ファンを地獄の底に突き落とすかのような隠しシナリオの内容で、「ムーンライトシンドローム」で負った傷を更に深くえぐられる羽目になったことは記憶に新しい。

 本作は、どこか「トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説」を思わせる映画である。ひょんなことから心霊写真を研究する怪しげな部活動に入部してしまった主人公の佳夕が、2人の先輩らと共に心霊写真に秘められた謎を調査していくというのが主なストーリーであるが、都市伝説のエンジェル様をテーマにしたエピソードがあったり、主人公に助言を与えるミステリアスな少女・レイカが前述したゲームに登場する霊感少女と名前が同じだったり、主題歌が何故かビジュアル系バンドの曲で物語の雰囲気に全く合致していなかったりと、両者の共通点はゲームと公式にタイアップして生まれた筈の「トワイライトシンドローム デッドクルーズ」「トワイライトシンドローム デッドゴーランド」に比べても遥かに多い。というか、あの2本の映画はゲームとの共通点を探す方が難しい

 本作が面白いのは、前半はジュブナイル感溢れる学園心霊ホラーだったのが、後半ではマスクを被った謎の殺人鬼の存在が物語の主軸となり、映画のジャンルが唐突に80年代風の残酷スラッシャーへと変貌を遂げる点であろう。もっとも、その殺人鬼が生まれた背景などは本来の心霊ネタに大きく起因してはいるのだが、こっちは完全に「学校の怪談」を見るかのような軽いノリで鑑賞していたので、顔面の皮を剥がされたり大腸がデロンとこぼれ出たりするようなゴアシーンが突拍子もなく出てきた時は割と本気で驚かされた。怪奇現象に深入りし過ぎた者の悲劇を描いているという点では、やはり「トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説」と通じるものがある作品といえよう。どいつもこいつもナイフでグッサグサに刺される血塗れのクライマックスから、御都合主義的な大団円のハッピーエンドへと強引に持っていく展開には相当な違和感があるものの、またあの個性的なメンバーで続編が見られる可能性があることを考えれば何だか許せてしまうから不思議なものである。

 

 

霊感の強いヒロインには幽霊を見ることが出来る

 

迫る殺人鬼の脅威!突然スラッシャー映画へと様変わり

 

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