リング0
バースデイ

監督:鶴田法男

脚本:高橋洋

原作:鈴木光司

出演:仲間由紀恵、田辺誠一、
麻生久美子、田中好子

ストーリー

 昭和43年、山村貞子18歳。母志津子の死後、上京し劇団の研究生となった彼女は、いつも何かの存在に怯えていた。ある日公演を間近に控えた稽古中、主演の若手女優が謎の突然死をとげた。貞子が代役に抜擢されたが、劇団内に不穏な空気が流れ始める。連続する不可解な怪奇現象、続発する死者。すべての元凶が貞子にあると確信した劇団員たちは、彼女に襲いかかる。そしていま、想像を絶する貞子の秘密が明らかになる。

レビュー

 鈴木光司の「バースデイ」の中の一編「レモンハート」をベースに、劇団員時代の貞子が井戸に落とされるまでの話を描いた作品。Jホラーの先駆者である鶴田法男が初めて劇場用作品のメガホンを取ったことでも話題となったが、彼の得意とする実録心霊映画テイストの要素は薄く、ようやくホラー映画らしくなるのは物語も終盤に入ってからである。原作を日本版「キャリー」風に再構築したのは面白いと思ったが、実は貞子は幼少時代に良い子ちゃんバージョン悪い子ちゃんバージョンの2人に分裂していたという設定は思いっきり蛇足というか完全に意味不明であり、仲間由紀恵演じる良い子ちゃんバージョンの貞子が単なる被害者にしかなっていない、ただひたすらに可哀想なだけのお話は見ていてあまり楽しいものではないし、原作における貞子の魔性の女としての側面がこれっぽっちも描かれていないのはいくら別物とはいえ少々気になってしまう。

 もしかしたら、これまでの映画化作品では描かれなかった貞子が半陰陽者だという設定を脚本家の高橋洋なりにアレンジして取り入れた結果が“2人の貞子”なのかもしれないが、だからと言って人間が突然2人に分裂したり融合したりするのは流石に突飛過ぎるし、実の父親は海から来た化け物だったというトンデモな後付け設定もあったりして、もはや超能力者というよりは完全に人外のクリーチャーである。こういったファンタジック過ぎる要素が余計なノイズとなってしまい、せっかくの悲哀に満ちたラブストーリーが台無しになっているような気もする。また、ラストの貞子による大殺戮も、そこに至るまでのフラストレーションを解消してくれるほどの派手さがあるわけでも無く、本家「キャリー」と比べるのも失礼なくらい地味なのも問題である。印象に残るのはラルクの主題歌ぐらいなものなので、仲間由紀恵に別段興味の無い人はエンドロールが始まるまで延々と眠り続けてみるのも良いかもしれない。

 

良い子ちゃんバージョンの貞子を演じるのは仲間由紀恵

 

伊熊博士によって井戸に落とされるところまでを映像化

 

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