コープスパーティー

監督:山田雅史

脚本:赤松義正

原作:祁答院慎

出演:生駒里奈、池岡亮介、前田希美、
JUN、喜多陽子、美沙玲奈

ストーリー

 高校生活最後の文化祭も終り、どこか寂しげな雰囲気の中、直美は、幼なじみの哲志やクラスメイトたちとクラスで文化祭の片付けをしていると、怪談好きの委員長あゆみの提案で“ここにいるみんながずっと友だちでいられる”と言われているおまじない“幸せのサチコさん”を行うことに。しかし、そのおまじないの正体は過去の陰惨な殺人事件により廃校になった、閉鎖された異空間“天神小学校”へといざなう呪いの儀式であった。果たして呪われた校舎で閉じ込められた直美たちを待ち受ける運命とは…。

レビュー

 RPGツクールで制作されたフリーソフトが人気を博し、後に漫画やアニメになったり、PSPやニンテンドー3DSといったコンシューマー機でもリメイクされた伝説のホラーゲームの映画化ということらしいが、自分はどれもこれも全く手を付けていないので原作との比較は出来ないことを最初に述べておく。主演は道玄坂だか桜坂だか男坂だかのアイドルグループの誰かとのことであるが、この手のアイドルホラーの割にはゴアシーンが容赦なくて凄いといった評判もあったので迷わずDVDを購入、鑑賞に至った。

 いかにもコスプレ然とした制服を着た役者陣から放たれる見事な大根芝居に思わず「ひぐらしのなく頃に 劇場版」と同等の香ばしさを感じてしまうが、開幕早々に学校が異空間に飛ばされる超スピーディーな展開には好感が持てるし、突然現れたハンマーを持った男の亡霊に頭を粉砕されて脳髄が飛び散ったり、お子ちゃまの亡霊に超高速で壁に叩きつけられてミンチよりも酷い状態になったりする理不尽かつ唐突なショックシーンも、まるで全盛期のルチオ・フルチ作品を見ているかのような感覚で楽しめる。中でも驚かされたのが、たまたま兄に傘を届けに学校を訪れただけの健気な妹キャラの扱いであり、元凶となった少女の亡霊に両手足を拘束され、執拗に腹部を傘で刺された挙げ句に舌まで切り取られ、最後は実の兄に頭部を鈍器で粉砕されて死亡する。これがもし原作通りの展開であるのならば、作者には精神鑑定を受けることをオススメする。

 ゴアシーンに関しては期待以上の出来であったが、物語の運びには疑問の残る箇所も多い。異常な状況下に置かれた登場人物が、本来隠し持っていた醜い本性を剥き出しにしていく展開はこの手の作品の定番とも言えるのだが、この映画ではかなり早い段階でそれが訪れ、まだそいつがどういうキャラなのか把握出来ていない内にいきなり親友に対して暴言を吐き出したり、好きな男子を取られることを恐れて簡単に仲間を裏切ったり、「他人の不幸は最高だ〜!」みたいなことをのたまいながら嬉しそうに死体を写メしたりするので、こんなクズみたいな連中には感情移入する余地など無い。極限状態で気が触れてしまったのか、はたまた亡霊にとり憑かれてるだけなのか判別不能な奴もおり、明らかに演出が不足している部分も少々気になってしまう。現在、続編も製作中とのことであるが、一体あの胸糞の悪いラストからどう物語を繋げるつもりなのか、多少の興味はあるので見てみたい気もする。

 

 

ハンマーで頭部を粉砕される女性教師

 

壁に叩きつけられて酷いことになった死体。あまりに無残

 

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