ロスト・ワールド2013

監督:アンソニー・ファンクハウザー

脚本:ラファエル・ジョーダン

制作総指揮:マーク・L・レスター

出演:ゲイリー・ストレッチ、コリン・ネメック
ヴァーノン・ウェルズ、マイケル・ワース

ストーリー

 南米のジャングル。拉致された生物学者を救出する為、独裁者の基地を襲撃したステークリー大尉率いる米軍特殊部隊。人質救出には成功するが、ヘリを攻撃された彼らは密林に覆われた巨大な穴に墜落してしまう。直径100キロにもおよぶその穴は、太古の生態系がそのまま封印された≪失われた世界≫だった。ティラノサウルスやヴェロキラプトル、凶暴な恐竜の群れに襲われ、次々と生命を落としてゆく兵士たち。壮絶な戦いを続けながら、ステークリーらは外界への唯一の出口死の谷を目指すが…。

レビュー

 毒にも薬にもならない恐竜パニック映画であるが、製作総指揮を務めているのが何と「コマンドー」のマーク・L・レスター。レスターと恐竜の組み合わせといえば、翼竜が人体をスパスパ切断するC級切り株モンスター映画「プテラノドン」を連想させるが、米軍とテロリストの戦いに恐竜が乱入してドンチャン騒ぎになる本作のストーリーは「プテラノドン」とほとんど一緒である。むしろ「プテラノドン」では余計な存在としか思えなかった大学生グループを物語から排除した結果、よりシンプルで洗練された内容になっているので、ここはレスター流のセルフリメイクといった解釈が正しいのかもしれない。ちなみに「コマンドー」のヴェネット役の俳優が割とどうでもいい脇役として出演しているのもレスターなりのファンサービスといえよう。いまいちピントのずれたファンサービスではあるが。

 CGに関しては20年以上前の「ジュラシックパーク」の足下というか爪先ぐらいには及んでいるレベルだが、実写との合成は壊滅的な出来であり、その中でもトリケラトプスの群れが地面を滑るように移動していくシーンは、アクションゲームの氷ステージで右往左往する操作キャラを彷彿とさせる最悪な仕上がりに。それでも、出し惜しみすることなくヴェロキラプトルやT-REXといった恐竜をわんさかと登場させるサービス精神はあるし、突進してきたトリケラトプスの角が人体を貫通するなどの子供が思い付きそうなゴアシーンを用意してあるところも好印象である。しょぼいながらも軍隊vs恐竜のバトルも描かれており、無事に大空へと飛び立ったヘリから倒す必要性の全く無い地上のT‐REXの頭部をロケットランチャーで粉砕するラストは思わず拍手喝采である。尚、本作の胡散臭い邦題は出鱈目というわけでもなく、劇中で「失われた世界」に言及する台詞があったり、恐竜と暮らすキチガイ教授の名前がロクストンだったりするなどの、コナン・ドイルへのオマージュもしっかりと捧げられている。いまいちピントのずれたオマージュではあるが。

 

衝撃的なトリケラトプスの疾走シーン。プレステかよ!

 

別に倒さなくても良いT‐REXの顔面を吹っ飛ばすラスト

 

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